2024年1月2日・3日に開催された第100回箱根駅伝。
実はこのとき、例年出場している「関東学生連合チーム」が走っていなかったのをご存じでしょうか?
観ていて気付いた方も多くいらっしゃることと思います。
なんで関東学生連合チームがいなかったんだろう?
来年(2025年)の第101回大会はどうなるのかな?
今回は、
・2024年箱根駅伝で関東学生連合チームが廃止された理由
・そもそも学生連合チームの目的は何か
・2025年箱根駅伝では関東学生連合チームは復活するのか
について調査しました!
2024年箱根駅伝で関東学生連合が廃止されたのはなぜ?理由を調査
関東学生連合チームが廃止された理由は、「関東学生連合チームの新鮮味がなくなり、弱体化してしまったため」です。
発足当時の関東学生連合の目的は「実際の箱根駅伝を経験して、それを各大学に持ち帰り、チームの財産にしてほしい」というものでした。
また、当時の呼び名である関東学連選抜チームは、予選会で落選した大学の選手で編成されており「すごい結果を出すチームになるのではないか」とひそかに期待されていた側面も。
しかし結果は例年思わしくなく、第91回からは今の呼び名である関東学生連合チームという名称となり、「本選出場が1回までの選手」というルールが新たに追加されたため、よりチームが弱体化していきます。
毎年関東学生連合チームが最下位にいる印象だったけど、そういう理由からだったのか…
本選を狙える大学からすると、連合チームに選ばれることはあまりモチベーションもあがらないよね。
また、箱根駅伝に出場できない大学の選手にも出場機会を広げるという当初の目的は、近年箱根駅伝に参加する大学がほぼ同じになっているという状況から、毎回ではなく5年ごとの編成とすべきなどという声が挙がっていたことも。
さらに、関東連合チームの監督は通常、箱根駅伝予選会で落選した大学のうち最上位の大学の監督が務めることになっていて、そちらの負担なども大きかったのかもしれません。
第100回大会からはついに廃止となってしまいました。
2024年箱根駅伝で関東学生連合が廃止された経緯は?
2024年第100回大会で関東学生連合が廃止されることが決定したのは、時を遡り2022年6月30日のこと。
2021年4月、関東学連が”連合チームを編成しない案”を学生連合加盟校へ提出しました。
その後ほぼ強行突破と言っていいほどに代表委員総会で連合チームの編成可否について採決があり、「第100回大会で関東学生連合チームは編成しない」と発表されたそうです。
しかも、2023年に8つの大学からプロジェクトが発足され、その決定を覆すためのオンライン署名を集めたものの、その署名は効力を発揮することなく、関東学生連合は廃止のままとなりました。
ちょっと強引な印象…!
箱根駅伝2024関東学生連合廃止による現役選手の声
今回の決定にあたり、当事者である学生からは不満の声が上がったようです。
議論の場が設けられていない
決定にあたる承認・不承認の票数が不透明だ
学生の意見が反映されにくい構造だ
そもそも、発足当初の学生連合チームの目標は「実際の箱根駅伝を経験して、それを各大学に持ち帰り、チームの財産にしてほしい」だったはずです。
本選に出られない大学からすれば、箱根駅伝の大会を経験できるチャンスともいえるので、当初の本来の目的である「実際の箱根駅伝を経験して、それを各大学に持ち帰り、チームの財産にする」というのは叶えられるはずですが…
たしかに今でこそ箱根駅伝は一種のビジネス化している側面もあり、大人の都合もないとは言い切れないと思いますが、それでも主役は駅伝を走る学生であり、学生たちの意見をきちんと聞いてほしいなと個人的には感じてしまうところです。
一連の騒動に、青山学院大学の原監督も、
一般的な会社組織のように内部で出世争いするものではないのが、法人格を持たない互助会組織である関東学連。本来の姿は役員は加盟校の持ち回り。この構造がかわらなければ、密室談合体質は変わらない。
と語っていて、連合の構造見直しを訴えています。
まさに、この構造こそ関東学連の闇なんだよな⁉︎一般的な会社組織のように内部で出世争いするものではないのが、法人格を持たない互助会組織である関東学連。本来の姿は役員は加盟校の持ち回り。この構造がかわらなければ、密室談合体質は変わらないだろうな⁉︎学生が輝く場になる事を期待する! https://t.co/Bk2SqbbCB6
— 原晋 (@hara_daisakusen) August 3, 2023
2025年箱根駅伝第101回大会では関東学生連合チームはどうなる?
関東学生連合チームは、このまま廃止されたままなのでしょうか?
実は2024年5月11日に、来年の第101回大会では編成されることが決定しました!
チームとしては予選会突破の可能性が少なくても、個人として高い実力を持つ選手が箱根路で躍動することが関東学生連合の存在の意義の一つ。
第102回大会以降の編成については協議を重ねるそうですが、少なくとも来年の大会では関東学生連合チームが編成されることで、より多くの選手に箱根駅伝に出場できるチャンスが与えられることになったのは喜ばしいですね!
おわりに
今回は
・2024年箱根駅伝で関東学生連合チームが廃止された理由
・そもそも学生連合チームの目的は何か
・2025年箱根駅伝では関東学生連合チームは復活するのか
ついてまとめました。